【最先端のアンチエイジング】PRP療法、FGF療法とは?メリットとデメリット、リスクについて

最近の日本での美容外科では、メスを入れて行う整形などの大掛かりなものよりも「手軽で簡単に若返ることができる」といわれているプチ整形が好まれている傾向にあります。そういった顧客のニーズの変化や時代の流れから、クリニック側でもアンチエイジング治療がひろがっています。

アンチエイジング治療の中でも、PRP療法やFGF療法などが注目を集めています。

今回はアンチエイジング治療で注目を集めているPRP療法とFGF療法について紹介していきます。

再生治療とは?

まずは再生医療について説明します。もともと人間のもとになっている細胞や組織には、再生能力が備わっています。この能力を利用して、傷ついたり劣化してしまった組織や臓器を元の正常な状態に回復させることで病気を治癒する医療です。

最近は医学界でも多くの研究がされている分野で、技術進化が著しいです。

今回紹介するPRP療法とFGF療法も再生治療のひとつです。

PRP療法とは

PRP療法とは多血小板血漿療法と呼ばれていて、患者さんの血液から抽出した「多血小板血漿(P R P)」を患者さんの傷んでいる細胞や組織に注射することで再生する方法です。

世界的にも注目を集めている再生医療のなかでも新しい治療法です。PRP療法は現在、様々な疾患にも効果的だと言われていて治療の研究がが進んでいます。アキレス腱周囲炎や変形性膝関節症などの疾患や、肉離れ、腱断裂などのスポーツ外傷など、筋肉や関節、腱、靭帯に対しての新しい治療法として注目を浴びています。

さらには、骨治癒の促進のために用いられたり、手術が終わった後の創部の治療補助などにも用いられてきています。

そのほかに、美容面であるシワ、たるみなどの美容治療にも多く使用されはじめている方法です。

PRP療法のメリットや効果

副作用が少ない

PRP療法は、自分の組織・細胞を利用して自分の細胞を治す医療方法です。なので、異物を身体に注射するワクチン摂取のようなものとは違って、手術後のアレルギー症状や拒絶反応などのリスクが低く、副作用もほとんど起こらないのがメリットです。

手術や身体を傷つける行為がない

PRP療法は注射で血液を採取して、注入も注射なので手術をしない方法です。そのため、身体にメスを入れたり、開いたりしないのでリスクが少なく安全に処置を行えると言われています。処置後の傷も小さくて残りにくいのもメリットです。手術がないので、合併症の危険もありません。

通院による治療が可能

PRP療法では、通院での治療が可能な方法です。そのうえPRP療法の実施後は、翌日から日常生活と同じように戻れます。メスを入れる手術の場合、入浴や運動などに制限があります。

しかしPRP療法だと、処置を行った当日は、感染予防のため入浴やシャワーなど、一部の行動は控えなければいけませんが、翌日からは入浴やシャワーも可能です。

一部例外として、激しい運動は数日間程度控えることになりますが、痛みがない程度の仕事や日常生活は問題なく過ごせるので、仕事などで予定が詰まっているという人でも安心して受けることができる方法です。

PRP療法のリスクやデメリット

効果には個人差がある

PRP療法の効果は個人差があります。その原因は、まだ新しい治療方法なので不明な点が多くあるからといわれています。PRP療法で用いられている血小板には、成長因子が様々で多数が含まれていて、それらが複雑に混ざり合った状態です。

その成長因子の割合や種類などは、その人ごとに個人差があり異なっていて、いまだに解明されていない点が多く、どれが効果的なのかも分かっていません。そのため、効果にも個人差があるといわれています。

処置部位の腫れ・痛みがある

PRP療法を実施した後に数日間で個人差はありますが処置した部位に腫れや痛み、発赤などの症状が出る場合があります。全く症状が出ない人もいますが、なかには数日間強い症状が起きる人もいます。

ですが、腫れや痛みなどの症状は、一時的なものであって、抗生物質治療などの対処を行う必要はありません。時間がたてば改善することが多いです。

ごくまれに処置部位が感染してしまい、抗生物質治療などの加療が必要なこともあります。しかしそれは、P R P療法以外にも、注射針を使用するワクチン接種などの医療行為にも共通するリスクです。比較的低いリスクであるといわれています。

治療費

PRP療法は再生医療の一つの治療法であり、技術の進歩がすすんでいる最中です。そのため、健康保険の適応が現在の日本ではない疾患が残念ながら多いです。PRP療法を実際に処置する際はもちろんですが、処置後の対処についても自己負担になることが多いです。

次にFGF療法について紹介していきます。

FGF療法とは

FGF療法とは、線維芽細胞増殖因子というたんぱく質を利用した再生医療です。

患者さんから取り出したFGFを損傷を受けたり、老化したシワや凹みの部分に注入することで、線維芽細胞を増殖させて、組織や細胞を回復させる施術です。

PRP療法と同じ再生医療の一つですが、大きな違いは注入するものが違うことです。

PRP療法では血小板を利用しますが、FGF療法ではタンパク質を利用しています。

FGF療法のメリットや効果

繰り返し注入する必要がない

  • FGF療法によってたんぱく質を注入すると、線維芽細胞や上皮細胞が増殖して分化します。それによって、衰えた皮下組織を再構築したり、皮膚組織の修復が行われる仕組みになっています。
  • FGF療法で生まれた新しい組織は、損傷や劣化がなく健全な自己組織なので、コラーゲンやエラスチンの生成が活発です。そのため、しわやくぼみなどの⻑期にわたる改善と状態の維持が可能です。FGFは、もともと人間の体内にあるタンパク質の一種です。傷が治る過程で、細胞増殖や血管新生のために大切な物質です。
  • 自己組織の数を増やすことで、肌の深いしわやくぼみを⻑期的にわたって改善させることが可能だといわれています。また、自己組織を増加させることで改善させる方法であるため、ヒアルロン酸注入などのように一時的な効果ではないので、何度も反復して施注する必要もありません。

    自己組織の働きなのでアレルギーなどの心配もないのでリスクが低い方法です。

FGF療法のリスクやデメリット

しこりができる可能性がある

FGF療法を行った後にしこりができることがあります。

これは、皮下にFGFを注入した瘢痕がしこりのように形成されてしまうためです。このFGFのかたまりが皮膚の下にしこりのような硬さを感じてしまう原因です。

しかしFGF療法以外のヒアルロン酸注射やPRP療法、コラーゲン注入などでも同じようにしこりはできる可能性があります。もしもしこりができてしまった場合、ケナコルト注射をすることで改善されると言われているので、事前に対処方法を確認しておきましょう。

痛みや痒みがある

FGF療法には、比較的に大きな副作用やリスクは低い施術といわれていますが、薬剤を使うので絶対にリスクはないとは言い切れません。

FGF注入の際に起きうる副作用としてあげられるのは、施術後の痒みや痒み痛みです。これらの症状は数時間程度でおさまることがほとんどですが、発赤が出た場合は担当医師にすぐに相談しましょう。

また、記載されていない副作用が出ないともいいきれないので、起きうる副作用や症状に対する対応などは事前に医師に十分確認して、リスクを理解した上で施術をおこないましょう。

膨らみすぎる

まれにしか起きないケースですが、FGF医療では、増殖力の高いたんぱく質を用いるため、注入する量が遠すぎると、想定よりも膨らみすぎてしまう危険性もあります。

膨らみすぎてしまった場合にも対処法は存在します。しかし、時間や労力がかかり、その上精神的にも大きなストレスを抱えてしまいます。施術を行い際には、事前のクリニックや医師選びを慎重にして信頼できる医師にしましょう。

変化がない

膨らみすぎることがあるのは事実ですが、逆に効果が得られないこともあります。膨らす義

ることを恐れて、FGFが少量過ぎても変化が得られないこともあります。

「毎回施術代は発生するのに思ったように効果が出ない」

「実感が得られない」

というのは、FGFの注入する量が少量すぎることが原因だと思われます。

FGFの量は、多すぎると膨らみすぎる危険性に繋がりますが、少量過ぎても意味がありません。FGF療法は経験豊富な医師のもとではないと非常に扱いが難しい施術です。医師やクリニック選びは慎重に行いましょう。

腫れ・内出血

腫れ・内出血などの副作用のリスクは、FGF療法でも少なからず存在していますが、症状は時間が経てば治ります。しかし、なかには1~2週間引きずってしまうという人もいます。

施術する部位や個人差はありますが、目周りは特に皮膚が薄いため、内出血のリスクが高い部位です。目周りの施術を行う際は長めにダウンタイムを設けるようにしましょう。

また、クリニックによっては、施術後の内出血や腫れなどの症状の対応として、早く治す薬を販売していることもあります。時間があまりとれない方や、もともと肌が弱い人はあらかじめ利用を検討しておくことがおすすめです。ダウンタイムについても、施術する前にしっかりと説明を受けて理解しておくようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか。再生医療のなかに含まれているPRP療法とFGF療法について、メリットやデメリットを中心に紹介しました。どちらの治療方法も、メスを入れることがなく、比較的にリスクが低いことが大きなメリットです。

しかし、新しい技術だからこそ不明な点が多く、効果にも個人差があります。また、低いといっても少なからず副作用やリスクは存在するので、理解したうえで施術を考えましょう。


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